Khora
2025年3月14日から5月6日まで、京都・圓徳院にて個展「蹤跡(しょうせき)」を開催。
解説「水津達大展 蹤跡」圓徳院 秋丸知貴企画監修
展覧会評
・反復する筆致の先に見える道 「水津達大展 蹤跡」圓徳院(高台寺塔頭) 三木学評
・「水津達大「蹤跡」を観る。」 青木萌(詩人)
解説「水津達大展 蹤跡」圓徳院 秋丸知貴企画監修
展覧会評
・反復する筆致の先に見える道 「水津達大展 蹤跡」圓徳院(高台寺塔頭) 三木学評
・「水津達大「蹤跡」を観る。」 青木萌(詩人)
圓徳院, 京都, 2025
Khora
泉屋博古館東京 2023
Sea trace
「Sea trace」は、厳島で見た夜明け直前の青い海景からインスピレーションを得た。
作品に用いられている群青(azurite)や和紙などの材料は、伝統的な自然由来の素材であり、作品と自然との連続性を担保している。また、特定の土地で採取した海水を絵具に混ぜることで、作品に風土性や自然との関係性そのものを内包させた。
自身が現地に赴いたという身体性や具体性を作品に与えるために、タイトルには使用した海水の採取地と日時を記載している。
作品に用いられている群青(azurite)や和紙などの材料は、伝統的な自然由来の素材であり、作品と自然との連続性を担保している。また、特定の土地で採取した海水を絵具に混ぜることで、作品に風土性や自然との関係性そのものを内包させた。
自身が現地に赴いたという身体性や具体性を作品に与えるために、タイトルには使用した海水の採取地と日時を記載している。
Khora
日本では古来より自然を介して論理に依らない<直観の領域>を把握し、時代ごとの美意識を見出してきた。私は普遍性をもつ新たな美意識を目指して<直観の領域>の表現方法を探っており、探求の標としてタイトルを「Khora(コーラ)」としている。この言葉はプラトンの『ティマイオス』に現れる概念で、存在が存在するための「場」、もしくは理性や言語によって物事を分割して整理する論理とは異なる領域を表していると解釈した。そしてその領域は東洋思想と相互アクセス可能だと考えている。
作品には、西洋の近代化によって生まれたアルミニウムを材料に東洋の筆法の線を描き重ね、線にはたらし込みの技法を用いたりもする。それぞれの文化文明の技術や概念を包括し反復することで、普遍性を持つ新たな<直観の領域>の表現を試みている。
作品には、西洋の近代化によって生まれたアルミニウムを材料に東洋の筆法の線を描き重ね、線にはたらし込みの技法を用いたりもする。それぞれの文化文明の技術や概念を包括し反復することで、普遍性を持つ新たな<直観の領域>の表現を試みている。
Khora 2023-16 P10
空也上人像
遊心方外
絵具の自然な滲みやしみを満開の桜や散る花びらに見立てた。平安時代の歌人・西行法師の和歌の、こころが異なる場所へ行ってしまうようなイメージや、桜の時期の吉野への取材から湧き上がってきた胸中の「花の雲」の印象を捉えようとしている。
遊心方外 2023-3 F6
遊心方外 2023-2 F6
風早
風力発電は自然エネルギーの利点や課題など様々な情報を内包する存在であるが、私は風力発電それ自体の佇まいに詩情を感じた。もちろん、その佇まいの美しさを讃えるのはあまりに無邪気であるが(近くで見るときのあまりにも無機的な巨大さはおそれをも抱かせる)、私は今の私の中にある美的直観と人間中心的感覚を受け止めることにした。
基底材には書の世界で使われる料紙やファインペーパー、また一部には平安時代の古筆を再現した特注の料紙も使用している。平安時代の絵巻などに見られる白描画法で描いた。
基底材には書の世界で使われる料紙やファインペーパー、また一部には平安時代の古筆を再現した特注の料紙も使用している。平安時代の絵巻などに見られる白描画法で描いた。